コアシウミシダ

Comanthus parvicirrus (Muller)



 ウミシダ類は下方に物にしがみつくための足である巻き枝がありますが、この種では子供の時には発達のよくない巻き枝をもちますが、大人になるとほとんどの巻き枝は脱落してしまって、痕跡的な小さな巻き枝が数本残るにすぎません。そこでコアシという名前が付いているのです。学名の種名も「巻き枝がみすぼらしい」の意味です。この残った巻き枝も物にしがみつく役には立たず、従ってこの種は物にしがみつかずに岩の割れ目などに潜んでいます。腕はほっそりと見え、数もやや少なく、30-40本です。いろいろな色彩のものがいますが、串本では写真に示す色彩のものが最も多いようです。

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