全国水平社創立から100年
1922(大正11)年3月3日、部落差別に苦しむ人たちが、差別からの解放と人間としての自由・平等を目指して全国水平社が創立され、今年で100年を迎えました。
創立大会で採択された水平社宣言は、被差別当事者が発信した日本初の人権宣言とも言われています。「人の世に熱あれ、人間に光あれ。」と結ばれたこの宣言は、不当な差別を受けてきた人たちの切実な思いを世に知らしめると共に、すべての人の人権が尊重され、差別を受けることなく、心豊かに暮らしていける社会の実現を願う思いが込められています。
新宮市においても、平成27年4月に「新宮市部落差別をはじめあらゆる差別の撤廃に関する条例」を制定し、差別のない、市民誰もが明るく笑顔で暮らせるまちづくりの実現を目指していますが、昨年も部落差別事件が発生するなど、宣言から100年が経った今もなお、部落差別事件をはじめとする様々な人権問題が存在しているのが現状です。
水平社宣言100年の節目にあたり、人権や人権問題に関心をより一層深め、人権尊重を確立するにはどうしたらよいか、今一度考えてみましょう。