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2010年9月17日 更新 印刷用ページ印刷用ページを開く
「町史研究資料」その1~12について

「町史研究資料」は、旧熊野川町の教育委員会が、昭和59年から平成15年まで不定期で発行していたもので、全12巻となります。
郷土の価値ある史料であると同時に、後世に語り伝えるべき、大切な財産です。

その1「くまの川町の伝承」(昭和59年3月30日発行)

旧熊野川町の町村合併以来、継続して発刊されていた「公民館報」には、郷土の歴史を解明する手掛かりとなる論説や伝承が、記されていました。その中のいくつかを転載(「熊野」、「柳枝邑薬師堂略縁起」)、また、「伝承田中新四郎」「敷屋様雑考」のような投稿文も掲載されています。

その2「くまの川町の伝説」(昭和60年3月30日発行)

伝説は、地名の由来やいわれを説くもの、歴史的事件を伝えるもの、信仰に関係するもの等、多方面にわたります。
いずれもこの地の遠い祖先のくらしや考え方の一端を知る手がかりを、私達に教えてくれます。
「大原川の伝説」「絹巻の姫壷」「大ずえ屋敷」「伏せの地蔵」「熊野川町と胡瓜」ほか。

その3「40回目の8月15日」(昭和60年8月15日発行)

日頃公民活動に御協力いただいた方々に、今、記憶にとどめないと忘れられてしまう・・・ということで終戦四十周年を記念して寄稿を募集したところ公民館報では掲載しきれない字数の、貴重な体験談をいただきましたので別冊として発行することにしました。

その4「雲取越えと熊野川の上り下り」(昭和61年3月31日発行)

旧熊野川地域の、遠い昔のありさまを書き伝えた文書は、現存しないようです。
しかし、本宮・新宮・那智の熊野三山にかこまれた位置にありますので「熊野詣」の古い記録の中に、町内の地名が出てきます。
そこで、熊野詣の通路として利用された雲取越えと、熊野川の上り下りに関連した紀行文のいくつかを取り上げ、関係した部分を抜粋してみました。
「いおぬし」「中右記」「明月記」「熊野詣日記」「熊野参日記」「小野日記」「小口 中村文書」「大山組大庄屋文書」ほか。

その5「村々の記録」(昭和62年3月31日発行)

この号では、旧町内の集落に関する記録を集めてみました。
記録としては江戸時代のもので、しかも簡潔な文章ですから、在所のありさまや成立を知るのに充分とはいえませんがこれらの記録をとおして、先人のいとなみの一端を想像頂ければと思います。
「紀州新宮御領分見聞記抄」「地誌提要御編輯ニ付調細帳控」「三ツ村組大山組切死丹御改控抄」等。

その6「村々の近世文書」(昭和63年3月31日発行)

私達の村々に残されている文書を紹介いたします。
保存されている文書は、境界の争いや売り渡し状、歎願状ほか、多方面にわたります。
その中から、村役人の任免・法度や定め、争論(訴訟)、願書、村持山の入手や処分、村継や夫役、一札の事に分類してみました。
史料を読んで頂くことによって、近世を生きた先人の暮らしぶりを推測していただければと思います。

その7「林産物に関する近世文書」(平成元年3月31日発行)

私達の住む山村では田畑の面積も狭く、生産高も多くは望めません。
従って作間稼ぎとして色々の林産物の生産に携わり、その労賃によって生活を支えていたのではないかと考えます。
ここでは、村々に残された文書の中から、木炭に関連するもの、「中村文書」の中から、伊丹、板、木材、松煙、椎茸、鳥もち等の仕切状の一部を紹介します。

その8「石炭礦業の始まり」(平成2年3月31日発行)

旧九重村玉置口村組合役場の文書の中に、明治7年頃から明治27年にかけての石炭試掘や採掘に関する文書があり、それを収録しました。
主として採掘許可の申請書です。
史料を通して、町の石炭採掘の初期の様子を少しでも推測頂けたらと思います。

その9「地租改正から土地台帳の作成まで」(平成3年3月31日発行)

旧九重村玉置口村組合役場の文書他の中から、明治初期の地租改正に関する史料を収録しました。
明治5年頃から明治22年の村の合併までが主となります。
私達の曾祖父や高祖父が、論議・作業の末に作成したのが、現行の公図(地籍図)や土地台帳であるといえます。
史料のほんの一部を紹介するだけですが、先人の苦労を偲んで頂ければと思います。

その10「明治・大正時代の教育」(平成10年3月31日発行)

旧九重村玉置口村組合役場の文書と、「学校沿革史」の中から、教育に関する史料を取り出し、整理しました。
旧熊野川町内の16の小・中学校の学校創設について、村民がどのような苦労を乗り越えたか、
中でも災害とどう闘ったのか・・・を主な視点としています。

その11「熊野川町の民俗 家の行事編」(平成14年3月31日発行)

「しきたり」や「ならわし」として、町内に伝えられてきた事柄について調査をまとめました。
平成10年(1998年)から綿密かつ丹念に現地調査・聞き取り調査を重ね、その地域で伝えられ、受け継がれてきた行事や風習という文化遺産を紹介しています。
その11では、各区の家々で行われてきた四季の行事についてまとめました。
「正月の行事」「春から夏の行事」「盆と秋の行事」。

その12「熊野川町の民俗 地域の行事編」(平成15年3月31日発行)

その11の続編で、同じく調査をまとめたものです。
町内の各地区(かつての村々)が、生活共同体の行事として取り組んできた、祭礼その他の催しをご紹介します。
現在は一部形を変えて復活している催しもありますが、ほとんどが時の流れにより消滅してしまった事柄です。
神社・寺院・小祠・庚申講・山祭り・社寺参詣・タカキ・虫送り・雨乞い・柱松・イノコ。

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●文化振興課文化財係(直通)
 ℡0735-23-3368

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